sosハンドサインとは、「Canadian Women’s Foundation(カナダ女性財団)」というカナダの女性と女児の権利を守る財団が作ったSignal For Help(シグナル・フォー・ヘルプ)のこと。
誰かの助けを求めていることを、加害者に知られることなく相手に知らせるハンドサインとして今、世界での普及が望まれています。
sosハンドサインは世界共通!
sosハンドサインはもともと「Canadian Women’s Foundation」が家庭内暴力から女性たちを救うために考案。
ビデオ通話中にSOSを伝えるハンドサインを広めるために「#SignalforHelp」キャンペーンを行なうようになると、世界中で拡散されるようになります。
sosハンドサイン(Signal For Help)の最大の特徴は、被害者が声を出さずに助けを求められること。
「加害者が近くにいること」を想定して考えられたサインなので、最小限の動きで伝えることが出来ています。
- 手のひらをカメラに向ける
- 親指を手のひらに曲げる(数字の4を作る)
- 残りの4本を親指の上に折りたたむ(グーの形にする)
右手でも左手でもどちらでも片手の親指を曲げて、すべての指を握るという簡単な動作でSOSを伝えることができます。
sosハンドサインに気づいたら?
sosハンドサイン(Signal For Help)に気付いたからといって、
『え!?うそ!?大丈夫!?』など直接的なリアクションは絶対に控えなければいけません。
被害者がsosハンドサイン(Signal For Help)を使用するときは、加害者が近くにいる可能性があるからです。
外部に助けを求めていることを加害者に悟られてしまうと、被害者がもっと危険な状況に追い込まれる危険があります。
ビデオ通話中にsosハンドサイン(Signal For Help)が確認できた場合には、まずはその話題には触れず、それまで通り自然な会話を続けるようにします。
後で電話をかけて「はい」「いいえ」で答えられる質問をして状況を把握するようにすれば、加害者が電話を盗聴でもしていない限り、悟られることなく被害者の救出につなげることができます。
メールやSNSで「何かできることはある?」など加害者に見られても問題のない問いかけをしていって、被害者が必要としているものを提供するようにしましょう。
もちろん、加害者が今まさに被害者に危害を加えようとしているなど、差し迫った危険にさらされている場合は迷わず警察に通報しましょう。
障がい者のsosハンドサインは世界共通?
視覚障がい者のSOSサインとして「白杖SOS」というのがあります。
街角で困ったとき、白杖(はくじょう)を頭上に掲げて周囲に助けを求めるシグナルで、福岡県盲人協会が普及に努めています。
ただ福岡県外にはほとんど浸透していないことから、視覚障がいを持つ人たちからは「広まらないで欲しい」という意見も上がるなど問題を抱えています。
というのも、「白杖SOS」をしていなければ何も困っていないと勝手に判断されてしまう恐れがあるからです。
「白杖SOS」がみられない=何か問題を抱えていない、という風に判断されると、実は困っている視覚障がい者を助けることができなくなることが懸念されています。
このポーズがなければ「助けなくても良い」って思わないで。視覚障害のある男性の願い。
ポスターの配布活動などを通して、シグナルは着実に広まってきている。
「それでも、当事者にも伝わっていない実感がある」とBuzzFeed Newsに語るのは、福岡県盲人協会の池田精治会長だ。
池田会長自身、シグナルによって3回ほど助けられた経験があるという。しかし、こう話す。
「白杖を使わない方や使っている方からも、『シグナルは必要じゃない』という意見も出ますね。協会の会員の方でも、シグナルを使っている人もいれば、使わない人もいると思います」
シグナルがネット上で話題になるたび、白杖を使う視覚障害者から「SOSのサインだと聞いたことはなかった」「恥ずかしい」「ダサいから広まってほしくない」といった意見もあがる。
とりわけ指摘されるのが、シグナルが浸透することで「シグナルを出していない」のはつまり「困っていない」「助けなくても良い」と考える人が出てしまうという懸念だ。
しかし、「シグナルを出していなければ助けなくても良い」と考えてほしくない。それが池田会長の思いだ。
「あくまで助けてほしい際のサインの一つです。シグナルを出していないからといって、困っていないということではありません」
https://news.yahoo.co.jp/articles/225d776ac2a1775a2b0c33b81ded83fdc6f51b5c