水銀を素手で触るとどうなる？水銀が手についたら害はある？

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2024.06.10

水銀が手についたらどうなる？

水銀は銀色に輝く液体の金属で、非常に珍しい金属です。常温で液体であるため、子どもたちが好奇心で触りたくなることもありますが、素手で触ると害はあるのでしょうか？

水銀について

金属水銀と有機水銀
水銀には主に「金属水銀」と「有機水銀」の2種類があります。

金属水銀：温度計や蛍光灯、血圧計などに使われています。
有機水銀：生物の体内で化学反応を経て作られ、魚介類に多く含まれます。水俣病の原因となったのが有機水銀です。

■触っただけならほとんど害はない：
実際のところ、金属水銀を素手で触っただけでは、ほとんどの場合、重大な害はありません。私たちの皮膚は金属水銀をあまり吸収しないためです。

■蒸気を吸い込むのが危険：
金属水銀は、常温（20度くらい）でも蒸発し、その蒸気を吸い込むことが非常に危険です。水銀蒸気は肺から体内に吸収され、健康に重大な影響を及ぼします。例えば、頭痛やめまい、さらには肺や神経に障害をもたらすことがあります。

■長期間の接触は避けるべき：
長期間、頻繁に水銀に触れることは避けるべきです。水銀に長時間触れていると、少しずつ皮膚から吸収される可能性があり、腎臓に障害を引き起こすことがあります。

昔は学校の実験で金属水銀を使うことが一般的でした。例えば、物理部の実験では水銀を使うことが多く、実験中に手で触ることも普通でした。しかし、現在では水銀の危険性がよく知られているため、手で触ることは避けるように指導されています。

万が一、水銀に触ってしまった場合の対処方法も覚えておきましょう。

すぐに石鹸と水で手を洗います。特に指の間や爪の下なども注意深く洗いましょう。

水銀がこぼれた場合は、換気を良くし、蒸気を吸い込まないようにしましょう。こぼれた水銀は、掃除機で吸わないように注意してください。掃除機を使うと、蒸気を部屋中にまき散らす危険があります。

もし大量の水銀に触れてしまったり、吸い込んでしまった場合は、すぐに医師に相談することが重要です。早めの対処が健康被害を防ぐためには大切です。

家庭にも水銀を含む製品がいくつかあります。代表的なものとして、体温計や蛍光灯があります。

体温計が壊れて中の水銀が漏れた場合は、速やかに片付ける必要があります。体温計の中の少量の水銀なら、触っても大きな害はありませんが、放置すると蒸発して危険です。壊れた体温計はビニール袋に入れてしっかりと密封し、適切に処分しましょう。

蛍光灯も水銀を含んでいます。壊れた場合は、こぼれた水銀を注意深く集め、同じく密封して処分します。蛍光灯を取り扱う際は、壊さないように注意しましょう。

過去には水銀中毒の事例も報告されています。例えば、血圧計からこぼれた水銀が原因で、少年が中毒になったケースがあります。少年は腹痛や手足の痛みなどの症状を訴え、治療には長い時間がかかりました。この事例からもわかるように、水銀に対する注意は怠ってはいけません。

水銀を素手で触っただけでは、基本的に健康被害はありません。体温計に使われているような少量の水銀は、水に溶けないため体内に吸収されず、毒性も発揮しません。

しかし、いくつか注意すべき点があります。

■1. 水銀蒸気を吸い込まない
水銀は常温でも少しづつ蒸発し、蒸気を吸い込むと健康被害を起こす可能性があります。頭痛、めまい、吐き気、下痢、呼吸困難などの症状が現れることがあります。

■2. 長時間触らない
長時間水銀に触れると、皮膚から微量の水銀が吸収される可能性があります。腎臓に負担をかけたり、アレルギー反応を起こしたりする可能性があります。

■3. 口に入れない
誤って水銀を口に入れてしまうと、中毒症状を起こす可能性があります。腹痛、嘔吐、下痢などの症状が現れることがあります。

もし、水銀を素手で触ってしまった場合は

水でよく洗い流してください。
蒸気を吸い込まないように注意してください。
異常を感じたら、医師に相談してください。

水銀をこぼしてしまった場合は

掃除機で吸い取ることは絶対に避けてください。
新聞紙やティッシュで回収し、密閉容器に入れて屋外に出してください。
専門業者に処理を依頼することもできます。