水滸伝とは中国明代に施耐庵と羅貫中によって書かれたと言われている小説
北宋末期の朝廷の腐敗と民衆の苦しみを背景に、108人の英雄たちが梁山泊に集まり、反乱を起こすストーリー。
『西遊記』『三国志演義』『金瓶梅』とともに「四大奇書」に数えられていますが水滸伝のあらすじは?
水滸伝のあらすじ|簡単に分かりやすく!
中国の宋の時代の話。皇帝の使者が伏魔殿の108つの悪魔の封印を解く所から始まる。その後宋は泰平の世を送るが、泰平に堕落した官僚達により民衆が苦しめられる時代へと変わっていく。
そして、その官僚たちに不満・怒りをもつ様々な身分・地位の者達が、官僚達の弾圧から逃れ様々な人間ドラマを経て、自然の要塞・梁山泊に集結し官軍に激しい反乱を展開する。
最終的に、幹部クラスの人物が108人揃う事で最初の108つの悪魔の話と繋がるが、クライマックスでは、辺境の反乱を平定せよとの皇帝の詔勅により官軍と一時休戦。
梁山泊軍は詔勅に従い反乱国達を次々と平定していくが、恩賞も無いまま更なる反乱へと出陣命令がくだされる(官僚達の陰謀)。
度重なる激戦の中で、次々と幹部クラスの人物達が戦死し最後まで残ったのは僅か27人という悲劇に見舞われるが、生き残った者には正式に地位と恩賞が与えられ梁山泊軍は認められ解散、それぞれの道を歩む事となる。
物語は、北宋末期の宋徽宗の治世下から始まります。朝廷は腐敗し、民衆は苦しんでいました。そんな中、梁山泊という山に108人の英雄たちが集まりました。彼らは、朝廷の腐敗と民衆の苦しみに反対し、梁山泊を拠点に反乱を起こします。
108人の英雄たちは、それぞれに個性豊かなキャラクターです。宋江、李逵、武松、林冲、魯智深など、誰もが知っている名だたる英雄たちが登場します。彼らは、力を合わせて朝廷の軍隊と戦い、多くの勝利を収めます。
しかし、朝廷は108人の英雄たちを倒すために、様々な策を講じます。彼らは、捕らえられたり、殺されたり、裏切られたりします。しかし、108人の英雄たちは最後まで諦めることなく、反乱を続けます。
物語は、108人の英雄たちが朝廷を倒し、新しい王朝を建国することで終わります。水滸伝は、希望と勇気の物語であり、不屈の精神の物語です。
水滸伝のあらすじ|より詳しく
北宋の仁宗皇帝の時代に、疫病が蔓延した。朝廷は最後の手段として、竜虎山に住む仙人張天師に祈祷を依頼することにしました。太尉の洪信が使者として派遣されました。洪信は道観内を見学していると、「伏魔殿」と額のかかった、厳重に封印された扉を見つけました。そこには、唐の時代に天界を追放された百八の魔星が封印されていました。洪信は興味を持ち、扉を開けさせました。すると、突然閃光が走り、三十六の天?星と七十二の地?星が天空へと飛び去りました。洪信は恐れて、皆に口止めして山を降り、都へ戻りました。
その後、数十年の時が過ぎ、洪大尉を始め、龍虎山での事件を知るものの多くは既に世を去りました。天下は第八代皇帝(徽宗)が治める時代となっていました。その寵臣に高?という男がいました。この男は、その天才的な蹴鞠の腕だけで異例の出世を遂げた心の拗れた悪漢で、帝の寵愛を笠に好き勝手に振舞っていました。禁軍の棒術師範である王進は、父がゴロツキ時代の高?を逮捕した事があり、報復を恐れて都から逃げ出す。途中、華州の豪農の一人息子史進に会い、彼に武芸を教授した。史進はその後、しばらくして少華山の山賊と交流を持つようになるが、これが役人に漏れ、故郷を出奔、諸国遍歴の旅に出た。史進は渭水で情に厚く豪放磊落な下級武官魯達と遭う。魯達は悪い高利貸に騙された旅芸人の親子を救おうとするが、誤って高利貸の肉屋を殺してしまい逃走、五台山に逃げ込んで出家し智深と法号を得る。だが、大の酒好きで天衣無縫の魯智深には寺務めは肌に合わず破門、何かと目をかけてくれる禅師の紹介で都の大寺院大相国寺の菜園番となる。
洪信が龍虎山で百八の魔星を解放したことで、物語は動き始めます。これらの魔星は、その後、梁山泊に集まり、108人の好漢と呼ばれるようになりました。
梁山泊は、祝家荘、高唐州、呼延灼の軍隊を打ち負かしました。また、柴進、魯智深、史進などの他の山賊や武将を仲間に加えました。梁山泊は芒?山の樊瑞一味を打ち負かしましたが、女真族の曾頭市との戦いで晁蓋が亡くなりました。宋江は正式に首領に就任し、梁山泊の頭領は108人に達しました。宋江は供養式典を執り行いましたが、その時天から火の玉が降りてきて、梁山泊の頭領の名前が刻まれた石碑が現れました。
梁山泊の頭領は百八人になり、宋江は正式に首領になりました。彼らは供養式典を執り行いましたが、その時天から火の玉が降りてきて、石碑が現れました。石碑には、梁山泊の頭領の名前と、それに対応する魔星の名前が刻まれていました。
宋江は招安を受け、朝廷に帰順したいと考えたが、林冲や李逵ら頭領の中には不満を持つ者もいた。招安工作は一度目と二度目は失敗し、童貫・高?らが攻め寄せてきたが、梁山泊軍はこれを打ち破った。宋江は高?を送り返し、李師師を通じて交渉を行い、招安を実現させた。梁山泊は晴れて官軍となったが、高?・蔡京・童貫らは梁山泊を苦々しく思い、梁山泊軍を異民族や叛徒に対する討伐軍に率いさせて厄介払いした。梁山泊軍は精強かつ士気高く、遼・田虎・王慶を次々と打ち破ったが、奸臣たちはこの戦功を揉み消し、恩賞は与えられなかった。李俊らは不満を抱き、再び朝廷に反旗を翻すよう宋江に求めたが、宋江は首を縦に振らなかった。
梁山泊軍は王慶を倒したが、多くの頭領が命を落とし、百八人いた仲間は三分の一にまで減っていた。凱旋の途中でも李俊・燕青らが脱盟、林冲・魯智深らが死亡し、都に戻ったときには仲間は二十七人に減っていた。二十七人は官職に就いてそれぞれの任地に向かう。しかし、都の奸臣たちは宋江らの威勢を恐れ、宋江・盧俊義・李逵を毒殺し、呉用と花栄も自害した。梁山泊は滅亡したが、宋江らの忠心は帝に認められ、帝自ら筆を振って廟を建てて百八人を称えた。
まとめ:水滸伝のあらすじ|簡単に分かりやすく!
水滸伝は、北宋の末期、封印された108の魔の星が開放されて下界に転生し、その生まれかわりの108人がさまざまな経緯を経て無法者の砦・梁山泊に集まって天下を騒がせ、最後は滅んでいく物語です。ちなみに梁山泊の泊とは湖や池のことで、湖水にぐるりと囲われた一座の山が彼らの住みか・梁山泊です。
水滸伝は、内容が大きく二つに分かれます。
前半は108人の好漢たちが梁山泊に集まるまでの話です。 梁山泊の108人は生まれも育ちも性格もばらばらです。荒っぽい大男から風流な青年、武芸自慢に書道の先生や医者、皇族の列に連なる貴人から鋤鍬をふるう百姓まで、痛快な勧善懲悪や殺人事件などのいくつもの名場面を経て梁山泊に集結します。
前半部には、荒っぽい軍人が坊主になってしまう話、莫大な財宝を強奪する話、捕り手でありながら罪人となった友を逃がしてやる友情話、人喰い虎と素手で格闘する豪快な話、鋭い考察力と綿密な計画で、謀殺された兄の仇を討つ話、死刑にされかかった仲間を助け出す話など、痛快で面白い逸話が随所にちりばめられています。そんな物語の主人公たちが、すすんで、あるいはやむを得ず、梁山泊に投じます。
後半部は梁山泊軍が朝廷や外国、反乱軍と戦争する話です。
108人が揃ったのちは、朝廷が派遣してきた梁山泊討伐軍を何度も撃退して威風を示しますが、首領の宋江はかねてから朝廷に帰順して天子のために働くことを望んでいました。その意向により、梁山泊はついに朝廷に帰順することとなり、以降梁山泊軍は朝廷の手先となって、各地を転戦します。
『水滸伝』に登場する梁山泊とは英雄達の巣窟の名前ですが場所は中国の山東省に存在した沼沢。
梁山泊は自然の要害になっており、そこに様々な原因で世間からはじき出された108人のアウトローが終結し、中国的に言う所の「英雄好漢」として悪徳官吏を倒し、救国の戦いに挑みます。
「梁山」は山の名前で、「泊」は元々の意味は船着き場。
「梁山」という山のふもとに湖があり、湖の中に島があって、そこに豪傑が集まったのです。