映画「すずめの戸締り」の閉じ師の呪文の全文は?
「すずめの戸締り」では宗像草太など閉じ師が扉を閉める時に呪文を唱えていますが、どんな意味なんでしょうか?
すずめの戸締まりの呪文の全文
映画「すずめの戸締り」の閉じ師の呪文の全文は次のとおり
かけまくしもかしこき日不見(ひみず)の神よ。
遠つ御祖(おみや)の産土(うぶすな)よ。
久しく拝領(はいりょう)つかまつったこの山河。
かしこみかしこみ謹んで、お返し申す。
すずめの戸締まりの呪文の意味・現代語訳は?
映画「すずめの戸締り」の閉じ師の呪文の意味を現代語訳すると、
言葉にしてもうしあげるのも畏れ多い日不見(ひみず)の神よ。
遠いご先祖のこの土地の守護神よ。
長らくお預かりして治めておりましたこの山河を
畏れながら畏れながら謹んでお返し申しあげます。
かけまくしもかしこき日不見(ひみず)の神よ。
遠つ御祖(おみや)の産土(うぶすな)よ。
久しく拝領(はいりょう)つかまつったこの山河。
かしこみかしこみ謹んで、お返し申す。
すずめの戸締まりの呪文の由来は?
すずめの戸締まりの呪文の由来は神道の祝詞でしょう。
祓詞の例:
掛けまくも畏き伊邪那岐大神
筑紫の日向の橘の小戸の阿波岐原に禊ぎ祓へ給ひし時に
生り坐せる祓戸の大神等諸々の禍事・罪・穢
有らむをば祓へ給ひ清め給へと
白すことを聞こし召せと恐み恐みも白す
意味は雑に言えば「畏れ多き尊い神様、災厄を払ってください御願いします」です。
なお、神道は「人に出来ないことを神様にお願いする」ことで祓事を為しますので、「お返し致します」と、自力で神様に物事を投げつけて投げっぱなしでお礼も言わない という考え方は神道の考え方ではありません。
すずめの戸締り|閉じ師は呪文でなぜ扉閉じをする?
映画「すずめの戸締り」で閉じ師はなぜ扉閉じをするのかというと、扉の向こう側から災いが現れるからです。
災いは、人の心の奥底に潜む負の感情から生まれます。
扉は、人の心の奥底と常世と呼ばれる異世界を繋ぐ役割を果たします。
扉を開けてしまう理由
人は、無意識に心の奥底に潜む負の感情に蓋をしてしまうことがあります。しかし、その蓋が何らかのきっかけで外れてしまうと、扉が開いてしまい、災いが現れてしまいます。
閉じ師は、開いた扉を閉め、災いを封印する役割を担っています。
■扉を閉じる方法
扉を閉じるには、鈴芽が自身の心の声に耳を傾け、災いの根源にある負の感情と向き合う必要があります。