松濤温泉シエスパは大都会・渋谷の真ん中で地下深くまで掘削して掘り当てた天然温泉を楽しむことができた女性専用のスパ。
渋谷でも高級住宅地として有名な松濤のそばに立地していたことからセレブたちがこぞって通っていたようですが、死傷者が出る爆発事故が起きる惨劇の場所となってしまいました。
松濤温泉シエスパ跡地の場所(地図)は?
住所:東京都渋谷区松濤1丁目
松濤温泉シエスパは地下1200mまで掘削した天然温泉が都会に居ながらにして楽しめるスパで利用は18歳以上の女性としていたことから、男性の目を気にせずゆっくりと体を癒すことができました。l
爆発事故を受けてしばらく営業休止期間の後、2007年8月31日に閉館しています。
■営業時のデータ
営業時間:11:00 – 翌9:00(不定休)
泉質:ナトリウム塩化物泉
泉温:36.0℃
湧出量:毎分190リットル(動力揚湯)
フロア構成
地下1階 – ロッカー室、パウダーエリア、ショップ、機械室
1階 – フロント、マッサージ室、事務所
2階 – レストラン
3階 – ヨガスタジオ
4階 – リラクセーションルーム
5階 – アイスバーデ、岩盤浴、ウォーターベッド、バー
6階 – トリートメントルーム
7階 – 脱衣所、浴場「深海の湯」、洗い場、スチームサウナ、アクアトリートメント
8階 – 露天風呂「天空の湯」、足湯、水風呂、フィンランドサウナ
松濤温泉シエスパは解体後にコインパーキングだった
松濤温泉シエスパは建物が解体された後は、コインパーキングとして利用されていた時期もありました。
現在は2019年12月2日コワーキングスペース「WORK COURT渋谷松濤」オープン。
運営は以前に松濤温泉シエスパも運営していた株式会社ユニマットプレシャスで、ユニマットプレシャスは爆発事件の後、六本木の天然スパ「六本木天然温泉zaboo」も閉店し温泉事業から撤退しています。
爆発事故から10年以上にわたり解体されないままバリケードで封鎖されたのみの状態をさらしていた。その後建物を事務所・飲食店仕様に改装しコワーキングスペースが開業
事故に関する刑事裁判が終了したことから2016年末までにようやく撤去され、跡地はコインパーキングとなった。
https://work-court.com/shibuya/information/facility/
松濤温泉シエスパとは?
松濤温泉シエスパはかつて渋谷で営業していた東京23区で唯一の天然温泉が楽しめる会員制温泉施設として営業していました。
松濤温泉シエスパの爆発事件とは?
松濤温泉シエスパの爆発事件とは女性従業員などの死傷者を出してしまったガス漏れが原因の爆発事故。
犠牲となったのは女性従業員の千財明菜さん、藤川広美さんなど3人で全員が20代、
さらに通行人の男性1人を含む男女3人が重傷をおう騒ぎとなりました。
爆破の様子がかなり鮮明に近所のコンビニの防犯カメラの映像に記録されていて、
爆発直後から建物が鉄骨骨組のみを残して全て崩壊している写真がの現場でけたたましく報道されていました。
爆発の経緯は温泉をくみ上げる際に発生する天然ガスが地下1階に充満し、
温泉の汲み上げを自動調整する制御盤のスイッチが動作した際に出た火花が触れたとされています。
現場の渋谷区は「南関東ガス田」の中にあったため掘削を行うと温泉だけではなく地表から1,500メートル程から天然ガスも出るような場所だったようです。
そこで温泉から天然ガスを分離する装置が設置されていて天然ガスを屋外に排出するための配管装備もあったようですが、
U字状の排気管が結露した水で塞がれ、なおかつ換気扇の稼働に問題が生じて天然ガスが施設内部に逆流・蓄積するように。
装置の点検は毎日午後に専門業者によって行われていて、事故の前日には異常は見当たらなかったとされていますが、
ガス検出器が設置されていなかったことが爆発事故の被害を拡大させてしまいした。
松濤温泉シエスパの爆発事件後の裁判
松濤温泉シエスパは、
運営はユニマットビューティーアンドスパ(ユニマットグループで現在はユニマット不動産)
施設のメンテナンスは「日立ビルシステム」
ビル管理が「サングー」
という3業者によって営業しており、裁判では関係者が激しい責任の擦り付け合いをしていたことも、メディアでたびたび取り上げられ批判の目をあつけることになりました。
判決は2016年5月25日に最高裁第一小法廷(大谷直人裁判長)によって下され、
裁判官全員一致の決定で大成建設社員の有罪が確定しています。
運営会社に水抜き作業の必要性を伝えなかったこと
天然ガスについて、これを屋外に排出するための排気管に問題があることや、漏れたガスを検出する機器が設置されていないこと
といった点が有罪判決の根拠とされています。