退職したら生活が困窮してしまい「こんなはずじゃなかった…」と泥沼の貧乏生活に陥ってしまう前に!
退職する際にもらえる様々な給付金や手当の他、退職にまつわる会社からの執拗な嫌がらせ(強引や引き留めや損害賠償の請求など)に対する対策をまとめています。
退職してお金に困った挙句、金利が年15%前後もする民間のカードローンに手を出してしまったら、まさに人生をやり直しができなくなってしまいます。
退職でもらえるお金は1円でも多く獲得して、上手にリスタートしましょう!
退職で貰えるお金(給付金・手当)の一覧
退職に際してもらえる各種給付金・手当には次のようなものがあります。
内容 | 貰えるお金 |
求職中の生活を安定させるために 支給されるお金 | 失業保険の基本手当 |
公共の職業訓練を受けるために貰えるお金 | 技能習得手当 |
病気やケガで働けないときに貰える (基本手当の代わり) | 傷病手当 |
季節的(短期的)に働く人が失業したときに貰えるお金(基本手当の代わり) | 特例一時金 |
日雇い労働者が失業したときに貰えるお金(基本手当の代わり) | 日雇労働求職者給付金 |
失業者の早期再就職を図るために支給されるお金 | 就職促進給付 |
再就職に向けて必要な勉強をする人が貰えるお金 | 教育訓練給付金 |
遠方にある企業を訪問して面接を受ける場合に貰えるお金 | 広域求職活動費 |
遠方への就職で住所を変更する場合に貰えるお金 | 移転費 |
引用:https://tenshoku-web.jp/taishoku-moraeru/
失業保険は今後、働く意思があることを示すための書類、具体的には「求職活動実績」などをそろえて申請すれば受給してもらえます。
雇用形態が正社員じゃなくてもパートやアルバイト、日雇いなども条件を満たせば失業保険を受給できます。
受給条件や受給額は労働時間や雇用契約の期間などによって変わります。
失業保険は特に雇用保険の加入期間が重要で、雇用保険に入っていても被保険者期間は原則として12カ月以上必要となります(基本手当の場合)。
辞める会社の前に務めていた会社で雇用保険に加入していて、その間の失業期間が1年以内であれば雇用期間の通算が認められていますが、
その時にすでに失業手当などを受け取った場合は通算対象とはならないので注意が必要です。
もし雇用保険を受給できなかった場合でも、仕事を探す意思さえあれば無料の職業訓練で早期就職を目指す制度「求職者支援制度」も利用できます。
「求職者支援制度」はハローワーク窓口で相談することができます。
全国退職者支援会とは?
社会保険や失業保険などを最大限に給付金を受け取れるように有料でサポートしてくれる「全国退職者支援会」というのもあります。
「失業手当を増やせる方法教えます」という何とも怪しいフレーズを掲げていたこともありますが、
実際には失業手当の上限を超えた金額を引き出すような裏ワザを知っているわけではありません。
あくまでも、ここで紹介しているような給付金・手当を余すところなく手続きをして受け取りましょう、といったものになります。
逆に言うと、退職コンサルタント、退職コンシェルジュなどと名乗る輩もいるようですが、あくまで自称専門家にすぎず、社会保険労務士のような国国家資格者として認められているわけではありません。
全国退職者支援会はその点、現役の社労士さんも所属している組織で、組織情報もしっかり明示されているので、退職関連で不安があればハローワークと同じくらい頼りになる存在といえるかもしれません。
失業手当の求職活動実績を最短で作る方法
失業保険の手当はハローワークから支給してもらうことになりますが、受給条件の一つに「求職活動」の実績が必要となります。
ここでいう求職活動とは、ハローワークを通じて求人に応募したり面接の予約を行うといった行動を指しています。
会社から退社を促されたり解雇されたりした場合の「会社都合」による退職であれば、
最低1回の求職活動実績で失業保険の手当てをもらうことができます。
会社都合ではなく『自己都合』での退職だと求職活動実績は最低3回必要となります。
自己都合の場合だと失業手当受給説明会に参加して1回、さらに求職活動を2回の合計3回で失業保険の手当てが給付されるものの、
実際に手当金が手元に届くのは2か月以上先となるので注意が必要です。
※2020年9月までは3か月以上でしたが最短2か月に短縮されました。
ただし残業が3ヶ月間、月45時間を超える場合には、退職が自己都合でも失業保険との関係では会社都合の退職として扱われます。
残業したことが分かる証拠を用意することで自己都合ではなく会社都合にすることができます。
36協定では「時間外労働の1ヶ月の限度時間は45時間」と定められていて、立派な会社の違法行為だからです。
失業手当が届くまでの生活資金が足りないようであれば、後で説明をする「生活福祉資金貸付制度」を利用することができます。
失業保険手当ての給付に必要な「求職活動」とは今後働く意思があることを示すためのもので、
求職活動を行うことによって失業保険手当てをもらうための「認定」を受けることができます。
ただし求職活動を行っていないとみなされると「不認定」とされ、
2回続くと失業保険は受け取れなくなるので注意が必要です。
具体的に「不認定」とされてしまうケースとしては少なくとも4つあり、
- インターネットでの求人検索
- 求人情報雑誌での求人閲覧
- 職業紹介所への登録
- ハローワークでの求人検索
「ハローワークでの求人検索」は以前までは求職活動実績に認められていましたが現在は「不認定」とされてしまいます。
過去に「ハローワークでの求人検索」で認定を受けてハローワークから失業手当を受給してもらった経験がある人はちょっと注意が必要です。
「インターネットでの求人検索」は手っ取り早くできる取り組むことができるものの、
活動実績とはみなされないわけですが、インターネット経由でも「求人に応募する」ことは求職活動として認められています。
つまり、転職サイトに登録をして実際に求人企業へ応募をすればハローワークに出向くことなく活動実績を作ることができるので、
実は自宅に居ながらにして最短1日で求職活動実績を作ることが可能です。
転職サイトへの登録手続き自体は簡単で3分ほどで完了します。
転職サイトといっても、数多くのサイトがあるので迷ってしまいますが、どこの転職サイトに登録するのがベストという正解がありません。
求人数は少ないけれど業界に特化しているとか、登録時に審査があるものの手厚いカウンセリングをしてもらえるといった一長一短がありますが、
とりあえずこれまでに転職経験がないのであれば、求人数が業界No.1で転職サイトとして最も古い歴史を持つdodaを選んでおけば間違いはありません。
転職成功の秘訣は【非公開求人】にあった!/DODAエージェントサービス
dodaに会員登録を済ませたら、自分の希望条件に合いそうな企業を2つに絞って求人に応募。
次に、ネットでの求人の応募を求職活動として認定してもらうために「失業認定申告書」に応募した企業名を記入します。
[PDF]失業認定申告書の書き方 – 都道府県労働局(労働基準監督署)
求人に応募した日やインターネットや電話などどのような方法で応募をしたかといった情報の他、職種などを記入します。
応募の結果について記入する欄には「面接の日程調整中」とか「選考結果待ち」と記入して提出すれば十分ですし、
提出前にハローワークの窓口で、記入した内容で活動実績として認められるかどうか確認しておくと安心ですね。
健康保険・年金の手続きも忘れずに!
次の会社に入るまでブランクがある場合は、健康保険と年金の変更手続きをする必要があります。
健康保険の方は
- 家族の扶養に入る
- 退職した会社の健康保険を「任意継続」する
- 「国民健康保険」への加入に変更する
といった選択肢があって、いずれにしても諸手続きが必要になります。
※任意継続に関しては辞める会社の方で手続きをやってくれるかもしれません。
年金の手続きは会社員の種別「第2号被保険者」から「第1号被保険者」に種別変更する手続き(種別変更)が必要になります。
会社員であれば会社単位で加入する厚生年金と、事業形態によっては独自の年金に加入をしていますが、会社を辞めることでこれらの年金加入者からは外れます。
国民年金は20歳以上の日本人ならば全員が加入しなければいけない強制保険で、「第1号被保険者」とは簡単に言うと国民年金のみに加入している人を指します。
会社員をしていれば、国民年金もその他の年金も給料天引きという形で会社が代わりに収めてくれますが、会社を辞めた場合には種別変更の手続きを済ませて自分で払わなければいけません。
もし手続きを忘れると次の会社に入社するまでの間に「年金の未納期間」が発生し、将来受給できる年金額が減ってしまいますし、失業期間中に何らかの事故や病気によって重い障害を背負うこといなっても「障害年金」を受け取ることができなくなります。
国民年金の種別変更は退職後の14日以内に、自治体の年金窓口で種別変更の手続きを行うことが原則とされています。
生活福祉資金貸付制度や税金の猶予も活用
自治体の社会福祉協議会によって運営されている低所得者などを対象とした制度「生活福祉資金貸付制度」がコロナ対応で拡充されています。
最大20万円が無利子で借りられる「緊急小口資金」は通帳など収入減を示す書類と共に手続きをすると、申請からあまり日をあけずに個人の口座に現金を振り込んでくれる制度で、返済の期限も2年に延長されています。
同じく「総合支援資金」では失業などで長期化した場合、毎月20万円を上限に3カ月間、最大60万円が借りられる精度で、「緊急小口資金」と併せると最大80万円を公的な援助が無利子で支給してもらえます。
他にも税金や国民年金・健康保険といった社会保険料には、申告すれば支払いを猶予してもらえる制度もあり、失業中で生活が苦しい時にも出費を抑えられるように配慮してくれます。
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転職活動はできるだけ早めのスタートが肝心
転職では実はほとんどの人が年収ダウンや待遇悪化を余儀なくされているのが実情です。
日本ではやはり、転職というのはあまり前向きに捉えられていない風潮があり、看護師や医者のように転職することでほぼ間違いなく勤務体系などの待遇が改善されるケースはめったにありません。
能力が高かったり何か強いスキルを持っていれば、転職でも簡単に高年収・高待遇を手に入れることが得られるんでしょうが、
そんな才能に恵まれた人はほとんどいないからこそ、企業も高い給料を払ってでも雇いたいと考えるわけです。
では、これといって自慢できる技術もなければ資格も持たない私たちのような一般人が少しでも高待遇の求人を獲得するにはどうすればよいのかというと、 答えは意外なほど簡単です。
転職活動を長く続けることが高待遇の求人を獲得できる(おそらく)唯一の手段です。
高条件の求人というのはいつどんなタイミングで公開されるのかなんて、誰にも予想できないものがあり、もしかしたら今日とか明日にでも出てくる可能性はあります。
今、この記事を読んでいるこの瞬間にも、もしかしたら良い条件の求人情報が公開され、応募が殺到しているかもしれません。
ただ確率的に考えて、今日明日とか短い期間で良い求人と巡り合うなんて非常に低いものがあります。
自分にとって都合の良い求人が転職活動を始めてすぐに見つかる望みはほとんど期待できないでしょう。
でも転職活動の期間が1週間、1か月、2か月と長くなるとどうでしょうか?
それだけ多くの求人に触れる機会に恵まれ、その中に自分の条件に見合った求人が出てくる可能性も必然的に高くなります。
退職した直後は、ちょっとくらいのんびりするのは構わないですし、むしろ心身ともにリフレッシュする期間を設けて良いと思います。
ただ失業手当の求職活動実績を作るためにも、良い求人を捕まえるチャンスを逃さないためにも、転職活動は早めにスタートしておいて損はありません。
旧時代の転職といえば、ハローワークで探すのが一般的でしたが、現代の転職活動といえば転職サイトに登録するのがもはや常識となりつつあります。
転職サイトには無数の種類があるものの、国内最大級の紹介会社「doda(デューダ)」に登録しておけば、下手な失敗をせずに済みます。
dodaは転職サイトの中でも長い歴史があることから企業とのつながりも強く求人数の多さが最大の強み。
自分の希望条件に沿った求人をエージェント(キャリアアドバイザー)が代わりに探して紹介してくれるので、実績を作りたい人には一番おすすめの人材会社です。
※20代でしたら20代向け求人が多いマイナビエージェントもオススメです。
非公開求人を含めて常時10万件近い求人を抱えているdodaですが、その求人の大半は都心部であり地方の求人は割合が多いとは言えません。
とは言っても抱えている求人数がそもそも膨大ですので、地方の求人の割合は少なくとも相当の数はあります。
ほぼ全業種と言えるほど、幅広い職種の求人を取り扱っているほか、キャリアアドバイザーとは別に企業の採用情報などに精通する採用プロジェクト担当が存在することで、通常の求人情報には載らない詳細な情報を手に入れることができるのもdodaならではの強み。
面接対策、書類作成の実践的なアドバイスを受けることができ、各企業ごとの実践的な面接対策が受けられることや、書類作成時の的確なアドバイスなどサポートの手厚さも好評。
カウンセリングは近隣のオフィスで平日9時から20時、土曜日は10時から18時の間で行われますが、
オフィスに出向くのが難しい場合には電話やメールでのカウンセリングも可能です。