田村圭介さんは渋谷駅の立体模型を作成するだけではなくて、渋谷駅の現在までの変遷も合わせて展示するなど、
渋谷駅を愛してやまない人としてマツコの知らない世界などでも紹介され話題となっています。
ただ田村圭介さんは単なる渋谷駅の愛好家というわけではなく、大学で教鞭をとるれっきとした研究者なんです。
田村圭介wikiプロフィール
- 生年月日:1970年
- 出身地:東京都
- 高校:都立西高等学校(?)
- 大学:早稲田大学
「まるで、きのこの観察みたい」と渋谷駅の研究をたとえる田村圭介さんが、
「迷宮」「ダンジョン」と呼ばれる渋谷駅に魅せられたきっかけは、留学していたオランダから一時帰国をした時のこと。
小さい頃から渋谷駅はよく利用していたものの、ブラブラと渋谷駅を歩いているときにふと気が付くと
建築の研究をしているにもかかわらず渋谷駅の空間構成がいくら考えても全体像がまったく見えなかったことから。
「これは建築のプロとして恥ずかしい」と感じたことが渋谷駅の立体模型を作成するスタートになったようです。
田村圭介の学歴・職歴
早稲田大学 理工学部 建築学科 卒業 学士(建築学)
早稲田大学大学院 理工学研究科 建設工学(建築)専攻 修士課程修了 修士(工学)
ベルラーヘ インスティテュート アムステルダム 修了 MASTER IN ARCHITECTURE
早稲田大学大学院 理工学研究科 建設工学(建築)専攻 博士課程中退
■田村圭介の職歴
UNスタジオ 建築設計スタッフ
エフ・オー・アーキテクツリミテッド 建築設計及び監理スタッフ
昭和女子大学 生活科学部 生活環境学科 専任講師
昭和女子大学 生活科学部 環境デザイン学科 専任講師
昭和女子大学 生活科学部 環境デザイン学科 准教授
昭和女子大学大学院 生活機構研究科 環境デザイン研究専攻 准教授
昭和女子大学 現代ビジネス研究所 所員
昭和女子大学 昭和デザインオフィス 所員
田村圭介さんは早稲田大学を卒業後はいったん就職をするものの、
建築やデザインに強いベルラーヘ インスティテュートへ留学。
ベルラーヘ インスティテュートは×建築を始めたばかりの学部生を教育し建築の全体像を幅広く見せるといった、
入門的な学術を教えるのではなく学校独自の強いキャラクターを確立するというスタンスで、
既に建築の基礎教育を終えて実務経験がある人も多く参加しているし、ものすごくターゲットを絞った特殊な教育機関なんだそうです。
田村圭介のツイッターやインスタグラム
田村圭介の本・論文
山手線構内を模型で再現 (その他) 2020/02
羽化する渋谷 (共著) 2019/10
新宿駅構内模型 S:1/100 2016 (その他) 2017/03
歴史や構造を知ると、駅がもっとおもしろくなる! (その他) 2016/09
模型から見えてくる渋谷駅の変遷 (単著) 2016/02 Link
なぜ迷う?複雑怪奇な東京迷宮駅の秘密
新宿駅はなぜ1日364万人をさばけるのか
東京駅「100年のナゾ」を歩く
迷い迷って渋谷駅 日本一の「迷宮ターミナル」の謎を解く
渋谷駅は一日にして成らず
渋谷駅はなぜ280万人をさばけるのか
渋谷駅から消える「坂倉準三」の作品群
■論文
新宿駅模型プロジェクトの記録 (共著) 2017/07
渋谷駅再開発の中のサンクチュアリ (単著) 2017/05
渋谷駅模型:その展示方法と事例 (単著) 2015/07
田村圭介の渋谷駅展示「羽化する渋谷」とは?
田村圭介の渋谷駅展示「羽化する渋谷」とは43点もの渋谷駅の立体地図模型の展示。
そもそも貨物列車用の駅から渋谷駅の過去から未来までの地図が立体になり3次元になっていて、
渋谷駅のみならず渋谷駅周辺の地形から建物まであらゆるものが模型で展示されています。
・山手線、市電、玉電(現東急田園都市線)が渋谷に集まる
・頑張ってさらに電車を通す(井の頭線は丘の上、東横線は川の上、銀座線は空中)
・いよいよ土地がなくなって地下を開発する(半蔵門線、田園都市線、副都心線)
平地だったら新宿や品川のように横にずらっとホームを並べられたのに、谷だったので工夫を重ねて渋谷が出来てゆく。
今では信じがたいですが一八八五年に誕生した渋谷駅の開業当日は乗降客数ゼロだったようで、
段々と通勤用の列車に移行していき、今では1日240万人もの乗降客を誇る一大ターミナル駅に成長。
銀座線や埼京線の乗り入れなどなど乗降客数が増えればいたちごっこのように、
時代の要請を受けて何度も何度も増改築を繰り返してきた結果、渋谷駅は今のような 大きく複雑な「ダンジョン」(迷宮)とも呼ばれる外観になりました
渋谷駅が迷いやすい原因は複雑な構造のほかにも、方向感覚を失わせる連続の折り返し階段や、長く深い直線階段がいじり混じっていること。
渋谷駅を日常的に利用していて迷わない人も実は渋谷駅の空間構造を把握して移動しているわけではなく、
渋谷駅構内の案内サインを見て動いているだけで、渋谷駅といわばいわば『サイン空間』なんだと田村圭介さんは話しています。