皇室・王室の正装におけるタスキについて。
皇室や王室の方々が正装の時にかけるタスキのようなものはどんな意味があるんでしょうか?
右肩から左脇腹にかけて斜めにかけることもあれば、逆のパターンもみられますが左右の違いは?
皇室・王室の正装のタスキの意味は?
皇室や王室の方々が正装の時にかけるタスキのようなものは、大綬(たいじゅ)と呼ばれる勲章の中でも特に格の高い勲章の付属品で、 右肩から左脇腹にかけて斜めにかけます。これは、日本だけでなく、多くの国で共通する正式な着用方法です。
しかし、例外的に 左肩から右脇腹にかけてかける場合 もあります。有名な例としては、イギリスの ガーター勲章 が挙げられます。ガーター勲章は、イギリス王室が授与する最高位の勲章であり、歴代天皇陛下も受章されています。
左肩からかける理由 は諸説ありますが、定説はありません。一説には、心臓の位置と関係があるのではないかという説もあります。心臓は左胸にあるため、左肩からかけることで、勲章をより心臓に近い位置に置くことができるという考えです。
他にも、以下のような理由が考えられます。
馬上から降りるときに邪魔にならないようにするため
剣を抜きやすいようにするため
盾を持ちやすいようにするため
いずれにしても、左肩からかけることは 特別な意味を持つ とされており、 右肩からかけるよりも格式が高い と考えられています。
日本では、左肩からかける勲章はガーター勲章以外にはほとんどありません。皇室の方々が正装の時にかける大綬は、常に右肩から左脇腹にかけてかけられています。
大綬の着用方法
外務省の儀典でも、右肩から左脇腹にかけてかけるのが正式な着用方法とされています。
報道写真などで左肩からかけている映像を見かけることもありますが、これは誤りではありません。
左肩からかける場合は、特別な理由がある場合がほとんどです。
ガーター勲章
イギリス王室が授与する最高位の勲章です。
歴代天皇陛下も受章されています。
左肩から右脇腹にかけてかけます。
左肩からかける理由は諸説ありますが、定説はありません。
皇室・王室の正装のタスキ|左右の違いは?
- 大綬は右肩から左脇へかけるのが基本だが、例外的に左肩からかける場合もある。
- 右肩からかける理由は、剣の佩用に邪魔にならないことと、心臓に近い位置に敬意を表すこと。
- 左肩からかける理由は、伝統、宗教上の理由、個人の好みなど様々
。
右肩からかける場合
日本を含む多くの国々では、大綬を右肩から左脇へかけるのが正式な着用方法です。
これは、剣を佩用する際に邪魔にならないようにするためと考えられています。
また、心臓の位置に近い右肩にかけることで、より敬意を表す意味合いもあります。
左肩からかける場合
イギリスのガーター勲章など、一部の勲章では左肩からかけるのが正式な着用方法です。
これは、18世紀に英王の一人が誤って左肩に掛けてしまったのが起源とされています。
その後、王室関係者もそれに倣うようになり、現在ではガーター勲章の伝統となっています。
その他にも、宗教上の理由や、単に個人の好みで左肩からかける場合もあります。
まとめ:皇室・王室の正装のタスキの意味は?左右の違いは?
皇室や王室の方々が正装の時にかけるタスキのようなものは「大綬(たいじゅ)」と呼ばれる勲章の一部であり、基本的に右肩から左脇へタスキ掛けするのが正式です。しかし、国や状況によって左肩からかける場合もあります。
■大綬とは
大綬は勲章の中でも特に格式の高いもので、色は勲章の種類によって異なります。勲章のランクによって大綬の大きさや形状、色などが異なり、勲章の装着位置も変わります。大綬は正章をつるすための飾り帯と思えば良いです。
■右肩からかけるのが正式
外務省の儀典でも右肩からかけるのが正式と通達されています。これは、心臓の位置に近い右肩にかけることで、より敬意を表すという意味合いがあるとされています。
■左肩からかける場合もある
イギリスのガーター勲章などは左肩にサッシュを掛けますが、これは18世紀に英王の一人が誤って左肩に掛けてしまったのが起源とされます。昭和天皇も今上天皇も異教徒なのに叙任されています。ヨーロッパの王族などとの面会ではこれを佩用することがあります。