手へんに『歩』という漢字は何と読む?
漢字で「手へん」に「歩」でどう読むのでしょうか?
手へんに歩く漢字の読み方・意味は?
手へんに『歩』という漢字は「捗」です。
「捗」は「はかどる」と読みます。
音読みだと、チョク、チキ
意味は、「仕事が順調に進む」「進捗する」といったものです。
この漢字がよく出てくる熟語は「進捗(しんちょく)」ですね。はかどること,という意味です。「進捗状況を報告してください」「進捗はいかがですか」などと言われたりします。
手へんに歩く漢字|捗の由来は?
「捗」という漢字の由来は、平安時代に使われていた言葉「はかがいく」にあると考えられています。この「はか」には「捗」や「計」や「果」などの漢字があてられ、米などの収穫予想量を指していました。また、「量」とも書き、これには田の区画という意味があり、「量が行く」は、田植えや稲刈りの分担範囲のことを言っていました。それが転じて、目標や進捗具合を言うようになったとされています。
もともと平安時代に使われていた中央語でもあったため、地方へ伝わるうちに「が」が抜けた「はかいく」という方言として残っている地域もあります。
「捗」という漢字は、会意兼形声文字です。会意文字とは、2つ以上の漢字が組み合わさって1つの意味を表す文字のことです。形声文字とは、象形文字や指事文字に音符を組み合わせて作られた文字のことです。
「捗」という漢字は、「手」と「歩」という2つの漢字から成り立っています。
「手」は、5本の指のある手を表す象形文字です。
「歩」は、左右の足跡を表す象形文字です。
「捗」という漢字は、この2つの漢字が組み合わさって作られました。
「手」と「歩」は、どちらも「進む」という意味を持っています。
そのため、「捗」という漢字は、「進む」という2つの意味が合わさって、「進むことが順調である」という意味を表すようになったと考えられています。
手へんに歩く漢字|捗の成り立ち
捗の成り立ちには
「陟」と間違えて使った説
「打つ・叩く」という意味から派生した説
もあります。
「陟」と間違えて使った説
「捗」は、本来は「陟」という漢字でした。この「陟」は、「高いところへ歩く(登る)」という意味の漢字です。
しかし、いつしか「陟」の偏を省略して「捗」という漢字が使われるようになりました。
この場合、「捗」は「陟」の意味である「高いところへ歩く(登る)」という意味で使われるようになったと考えられています。
「打つ・叩く」という意味から派生した説
「捗」は、本来は「打つ・叩く」という意味の漢字でした。
なぜ「打つ・叩く」という意味の漢字が「順調に進む」という意味になったのかは、はっきりとはわかっていません。
しかし、ある説では、叩く音が「捗(ヂィー)」と似ていることから、そこから「順調に進む」という意味になったと考えられています。
この場合、「捗」は、本来の意味から派生して「順調に進む」という意味で使われるようになったと考えられています。
手へんに歩く漢字|捗の使い方
「捗」は、「はかどる」と読み、「仕事などが順調に進む」という意味の漢字です。
この漢字の使い方は、以下のとおりです。
- 主語は、仕事や勉強、プロジェクトなど、進捗状況を示すものになります。
- 動詞は、「進む」「進捗する」などの意味を持つものになります。
具体的な例文としては、以下のようなものが挙げられます。
- 仕事が捗る
- 勉強が捗る
- プロジェクトが捗る
- 作業が捗る
- ゲームが捗る
まとめ:手へんに歩く漢字の読み方・意味は?
手へんに『歩』という漢字は「捗」、『チョク』『はかど/る』と読みます。
この漢字は、「手」の部首と「歩」の部首からできています。「手」は手を示す部首で、「歩」は歩くことを示す部首です。「手」が含まれることから、物事が手際よく進むことを意味する漢字として使われています。
この字は、「進捗する」「はかどる」という意味で使われます。具体的には、仕事や作業が順調に進んでいる状態を表す言葉です。例えば、勉強が捗るというと、勉強が順調に進んでいる状態を指します。
この「捗」の語源には、平安時代に使われていた「はかがいく」という言葉が関係しています。この言葉には「捗」「計」「果」などの漢字が当てられ、収穫の予想量を指していました。また、「量」とも書き、田の区画を意味し、田植えや稲刈りの進行具合を示していました。
「はか」の部分が転じて、「目標や進捗具合」を表すようになり、これが「捗」の意味へとつながりました。
漢字自体の成り立ちを見ると、会意兼形声文字と呼ばれるタイプになります。手の形を示す部分と、左右の足跡を示す部分が合わさって、「手」の意味と「歩く」の意味から、「はかどる(進捗)」を意味する漢字として生まれたのです。
ちなみに、常用漢字の中には含まれていますが、手書きする際には、「歩」の右端に点がないことに注意が必要です。