theをつける・つけない場合の違いは?
英語で、どういうときに”the”をつけるのでしょうか?
the を付ける場合と付けなくていい場合はどう区別すれば良いんでしょうか?
It’s time to go. 「行く時間だ」はtheが付かないのに、
Now is the time to go. 「今こそ行くべきだ」だとtheがつくのはなぜでしょうか。
the つける・つけないの違い・区別は?
theをつける・つけない場合の区別・違いについて、「the」の部分を日本語訳にしたときに「まさに」と置き換えるとわかりやすいかと思います。場合によっては「元祖」と置き換えてもいいかもしれません。
基本的に 定冠詞 the は 名詞を特定する時に使われますので
「イギリス=英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)」と言う国を言い表したいのであれば
United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland となります。なぜなら、イギリスは世界中でひとつしかないので特定できるからです。
ただし、I am from England.(私はイギリス出身です)のように定冠詞がつかない場合は、イギリスの国のどこの都市か特定せず、漠然とイギリス国内のどこか と言う意味合いになります。
また、人形(doll)を例にしてみますと、人形はこの地球上にたくさんあります。
ですから、いきなり、「There is the doll.」(その人形があります)などと言われると、一体どんな人形があるのかと聞きたくなってしまいます。
「そこにイギリス人形があります」と言いたければ、「There is a English doll.」であり、人形が複数ならば、「There are English dolls.」と定冠詞なしの複数形にしなければなりません。
また、そう言う風に話した後で、その人形のことをさらに説明する時は、既にどんな人形かが特定されていますから、今度は必ずtheをつける必要があります。
例文)
「There is a Russian doll. The Russian doll is small.」
(ロシア人形があります。そのロシア人形は小さいです)
「単数のかぞえられる名詞の場合」は、最初は”a”をつけ、それ以降は”the”をつけるということになります。
まとめ:the つける・つけないの違い・区別は?
theは定冠詞と呼ばれており、名詞によって付く、付かないが決まっているし、またルール(こういうときはつける)もあります。これとコンビになっているのが、不定冠詞a/anです。
他に、似たような働きをする言葉、
この・その・あのの、this/that みたいな奴もありますが、
これらは、「指示形容詞」であって、「定冠詞」という分類の言葉ではない、
「定冠詞」は、the だけ、(「不定冠詞」も、a/anだけ)ということです。
the がつくということは、話者にとっても聞き手にとっても該当するものと該当しないものがはっきりしているということです。一般的に「情報」ということではなく、具体的に何らかの情報を指しています。
【a/an の基本用法】
a/an は元々は one です。one の弱形を文字に写し取ったのが an で、さらに子音の前では n がリンキングしないために脱落するのを反映したのが a です。
元は one なので、「ひとつ」という意味があり、数えられる名詞の単数形につきます。さらに、one には(a/an にも)「とある」という意味があり、不特定であることを示します。名詞の前に the, this, that, my, your, his, her, its, our, their などがつくと、その名詞は同種の他のものとは区別される「特別なひとつ」という意味になります。そういった語がつかない可算名詞の単数形に a/an がつくのです。
【the の基本用法】
the は元々 that/those です。a/an と違って、「数えられる名詞につく」とか「単数形につく」という縛りはありません。数えられない名詞にもつきますし、複数扱いの名詞にもつきます。
the の基本は話し手と聞き手の間で「ああ、あの?ね」という共通理解が成立している名詞につく、というものです。よく「特定の」という説明を鵜呑みにして混乱する人がいますが、この「特定の」というのは話し手・聞き手の間に共通理解が成立している、という意味です。
たとえば話し手と聞き手が同じ生活圏に暮らしていて、「公園」といえば「ああ、いつものあの公園ね」という共通理解がある場合、いきなり
Let’s go to the park.
という発言が可能です。これが旅先の話をしていて聞き手は知らない公園なら
I took a walk in a park yesterday.
と a をつけることになります。
これの応用のひとつに「さっき話に出た名詞につく the」があります。さっき話に出たものなら、2回目以降は聞き手も「ああ、さっきのあの?ね」と思います。もっともこの場合は the と名詞を併せて代名詞にしてしまうことも多いでしょう。
もうひとつ、「ひとつしかないものにつく the」があります。ひとつしかなければ誰もが「ああ、あの?ね」と思います。the sun や the moon がこれにあたります。
また、話し手が「聞き手も当然、なんのことを言っているかわかるだろう」と考えてつける the もあります。
Close the window(s).
などがこの例に当たります。