「ト」という漢字はなぜ「うら」と読むんでしょうか?
水トアナはなぜ水トで「みうら」と読むのでしょうか?
「ト」読み方はなぜ「うら」?意味・由来は?
カタカナのトを、「うら」と読むのはなぜかというと、「卜」とは亀の甲の割れ目の象形文字でカタカナの「ト」とは別です。
何か占うとき、昔は亀の甲羅を焼いて、ひびの入り具合で吉凶を判断したのですが、そのとき入ったひびの象形文字です。
カタカナのとは「ト」。
うらと読むのは漢字の「卜」。音読みで「ボク」と読む漢字です。
フォント上の差異は殆どないけど、全く以て違う字です。
「徒然草」の作者である吉田兼好の本姓が「卜部(うらべ)」だったとか。
「うら」という読み方に関して言えば、古くは「うら」という和語に「心」という漢字を当てていたようです。『万葉集』や『源氏物語』の中では、実際に、「心(うら)もなし」といった形で使われていたそうです。
現代でも通じる「うら悲しい」「うら寂しい」などの「うら」は、まさにこの「心(うら)」のことのようです。
まとめ:「ト」読み方はなぜ「うら」?意味・由来は?
「卜」
音読み:ボク、ホク
訓読み:うらな-い、うらな-う
「うら」という読み方は、名前の時だけのよう。
なお、上の字はカタカナの「ト」ではなく、ちゃんと漢字の「卜」です。
漢字の卜とカタカナのト二つの見分け方について、pcのWord画面に貼り付けて、フォントを変更してやると一目瞭然です。
ほかには、Unicodeナンバーを表示させる方法なども有ります。
これらの方法で「ロと口」「力とカ」「へとヘ」「丨とl」なども判別できます。
昔、中国、殷の時代に亀卜(きぼく)と呼ばれる占いがありました。亀の甲を火にあぶり、ト型の亀裂(ト兆)の現れ具合で国家の大事を決めていたのです。やがて亀卜の風習は日本にも伝えられ、そのまつりごとを仕切った氏族を卜部氏といいます。
「ト」をなぜ「うら」と読むかについては、占い(うらない)の「うら」でしょう。「卜部」は、占いを家業にするので「うらべ」と読みます。また、亀卜のことを日本では「かめうら」とも読みます。