上の漢字が下の漢字を修飾する熟語について。
上が下を修飾する関係にある組み合わせの熟語にはどのようなものがあるんでしょうか?
上の漢字が下の漢字を修飾する熟語は?
上の漢字が下の漢字を修飾する熟語について。
☆上の漢字が形容詞・形容動詞などの連体修飾語で、下の漢字が名詞になる場合。
☆上の漢字が連用修飾語で、下の漢字が動詞になる場合。
の2通りがあります。
親友=「親しい」+「友」、激痛=「激しい」+「痛み」
暗示=「暗に」+「示す」、実行=「実際に」+「行う」
・読書 … 書を読む
・帰郷 … 故郷に帰る
・作文 … 文を作る
・着席 … 席に着く
・帰宅 … 自宅に帰る
・点火 … 火を点(とも)す
・消火 … 火を消す
・登山 … 山に登る
・発熱 … 熱を発する
・離陸 … 陸を離れる
・着陸 … 陸に着く
・臨海 … 海に臨む
・寄港 … 港に寄る
・帰港 … 港に帰る
・遷都 … 都を遷(うつ)す
・私塾 … 私立の塾
・剛腕 … 強い腕
・急逝 … 急に亡くなる
・必携 … 必ず携えなければならない
・鉄鎖 … 鉄の鎖
・渦潮 … うずの海流
・傘下 … 傘の下
・頻発 … しばしばおこる
上の漢字が下の漢字を修飾する熟語の例
即決・激突・淡雪・親友・暖流・常任・猛獣・温水・冷水・風力・芳香・落涙・雄姿・握力・寸暇・優遇・明示・力作・元年・過程・巨木・曲線・直線・強風・微風・駅前・奔流・机上・故人・雅趣・旧姓・急逝・苦衷・良書・漸進・濫造
まとめ:上の漢字が下の漢字を修飾する熟語は?
熟語の構成について上の字が下の字を修飾しているものには、二字熟語を「▲△」とすると▲と△の意味を使って熟語の意味を説明するとき、「▲の△」「▲い△」「▲な△」「▲する△」「▲のような△」のように、▲の部分が前に来て、△の性質・種類・特徴などを▲が表しているときは、「上の字が下の字を修飾しているもの」です。
その熟語の意味を考えるときに「上の語の意味」+「下の語」と、そのまま考えればよいでしょう。
秋風→「秋」の「風」
私物→「私(わたくし)」の「物」
熱湯→「熱い」「湯」
美声→「美しい」「声」
動力→「動く」「力」
笑顔→「笑う(笑った)」「顔」
試行→「試しに」「行う」
■下の字が上の字の目的語・補語になっているもの
▲の部分が動詞の意味をもっていて、熟語の意味を説明するときに▲と△がひっくりかえり、「△に▲する」「△を▲する」「△へ▲する」のように△が動作の対象や方向を表しているとき、「下の字が上の字の目的語・補語になっているもの」です。