ドラマ「うつ病九段」は将棋界を牽引する棋士・先崎学9段が、うつ病の発症から回復までの経緯を自ら克明に綴った闘病記
うつ病九段(ドラマ)の放送日程
BS特集ドラマで11月下旬以降放送予定
うつ病九段(ドラマ)のあらすじ
2017年7月、将棋棋士生活三十年を迎えた先崎学はうつ病に襲われる。プロの囲碁棋士でもある妻、精神科医の兄の支えで、先崎は懸命に治療に取り組む。
自らのすべてである将棋を、うつ病によって奪われた先崎が、棋士復帰を目指して選んだのは、「将棋でうつを治す」という医師からも止められた壮絶な「禁じ手」だった。
米長邦雄門下の中村太地、田中悠一との真剣勝負、そして中原誠、米長夫人との語らい……先崎学、棋士のプライドをかけた男の「心の旅路」。
うつ病九段(ドラマ)の原作
うつ病九段はプロ棋士が将棋を失くした一年間をつづった自叙伝で原作は同名の小説・および漫画の「うつ病九段」です。
空前の藤井フィーバーに沸く将棋界、突然の休場を余儀なくされた羽生世代の棋士。
うつ病回復末期の〝患者〟がリハビリを兼ねて綴った世にも珍しい手記
「うつ病の朝の辛さは筆舌に尽くしがたい。
あなたが考えている最高にどんよりした気分の10倍と思っていいだろう。
まず、ベットから起きあがるのに最短でも10分はかかる。ひどい時には30分。その間、体全体が重く、だるく、頭の中は真っ暗である。
仕方がないのでソファに横になるが、もう眠ることはできない。ただじっと横になっているだけである。
頭の中には、人間が考える最も暗いこと、そう、死のイメージが駆け巡る。
私の場合、高い所から飛び降りるとか、電車に飛び込むなどのイメージがよく浮かんだ。
つまるところ、うつ病とは死にたがる病気であるという。まさにその通りであった」(本文より)
うつ病九段(ドラマ)のキャスト相関図
安田顕 先崎学
内田有紀 矢崎繭
南沙良 矢崎春香
福地桃子
渡部豪太
前川泰之
寺島進
高畑淳子
高橋克実 矢崎章
安田顕 先崎学
羽生世代と言われる棋士の中でも最も早い11歳で奨励会に入会、永世棋聖・米長邦雄氏に師事
17歳で四段に昇段し、プロデビュー
順位戦で突然、思考停止に陥いり盤面に集中できず、死のイメージが頭をかけめぐる。
将棋連盟で広報を担当していた先崎は将棋界を揺るがす不祥事「ソフト不正使用疑惑事件」の対応に追われ、さらに漫画『3月のライオン』の映画の監修も担当。
その合間に盤面に向かうという、休みのない日々を送り、うつ病を発症
先崎学さんの原作、そして今回の脚本を拝読し、心を揺さぶられました。
この出会いをくださった方々に、心より感謝申し上げます。病。家族。勝負師。
難役に対する与(くみ)し難(がた)さと、挑む喜び、責任を抱きながら、作品への強い想いを持たれる監督のもと、役目を果たせるよう懸命に取り組ませていただきます。
内田有紀 矢崎繭
先崎学の妻で囲碁のプロ棋士
同じ勝負師としてその復帰を信じている
南沙良 先崎春香
先崎学の娘。母親とともに父親を必死に支える。
高橋克実 矢崎章
矢崎章で精神科医。
うつ病九段(ドラマ)の最終回・結末をネタバレ
うつ病を含む気分障害の患者数は1999年の44万人から、2014年には112万人まで増加。がんや脳卒中と並んで、今や、うつ病は五大疾病の一つに数えられている。勤労世代の中でも、職場の中核となる40代に発症が多い。 先崎学は将棋棋士。段位は九段。2017年7月、47歳でうつ病を発症。ひふみん、藤井聡太ブームに沸く将棋界。そのウラで羽生世代の棋士がうつ病と闘っていた……。
壮絶な闘病の末、気力が回復した先崎は退院。一方、繭は先崎のリハビリの場も兼ね、将棋囲碁教室の開設準備を進めていた。そのオープンの日、先崎も招かれ、若手棋士による対局セレモニーが行われた。それを見た先崎は衝撃を受ける。まるで異世界のゲーム、うつ病で将棋のルールを全く理解できない頭になっていたのだ。