バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんは「カントレル五徴症(Pentalogy of Cantrell)」という先天性奇形を持って誕生した女の子。
心臓が胸から飛び出している状態(といっても心臓が露出しているわけではなく体の内側から押し出されているような状態)で長く生存するのは難しいと診断されていました。
2017年にも日本で1度、バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんのことがテレビ番組で紹介されましたが、その後はどうなったのか?手術を受けることができたのか?
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんの2021年現在についてまとめています。
バルサビアのカントレル五徴症の手術は?
名前:バルサビア(ヴィルサヴィヤ)・ボルン-ゴンチャロヴァ
英語表記:Virsaviya “Bathsheba” Borun-Goncharova
生年月日:2009年
年齢:12歳(2021年現在)
出身地:ロシア
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんは心臓が体外に飛び出る「カントレル五徴症(Pentalogy of Cantrell)」という先天性奇形を持って誕生。
カントレル五徴症とは
横隔膜
腹壁
心膜
心臓
胸骨
という5つの臓器が欠損する先天性の疾患でバルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんの場合は胸骨の一部と横隔膜が欠落していました。
この発症例は100万分の8と言われ、これまで世界では100例ほどが記録に残っているだけ。
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんの母親のダリさんは医師から「この病気の生存率はかなり低い」「彼女はそう長くは生きられない」と生まればかりの頃に告げられたそうです。
日常生活の中で心臓に衝撃を与えてしまう危険が高いからです。
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)の心臓を本来あるべき位置に戻すことができないか、母親はロシアにある様々な病院に相談をしていますが、体力がないバルサビア(ヴィルサヴィヤ)に手術は危険だと断られてしまいます。
そもそもロシアではこの病状の患者への手術例がなかったそうです。
さらにバルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんは心臓手術に加えて、ほかの先天性奇形も併発しているため、医者も複雑すぎて手を出せずにいたようです。
母親のダリさんはバルサビア(ヴィルサヴィヤ)を連れてより高度な治療を受けられる望みがあるアメリカに渡ることを決意。
多くの医療機関に打診をした結果、心臓やあらゆる血管がからむ複雑な手術を手掛けているボストン子供病院(Boston Children’s Hospital)がヴィルサヴィヤちゃんを受け入れてくれることになりました。
ただボストン子供病院での検査の結果、高血圧が肺の動脈に影響していることも判明し手術はリスクが高すぎると診断された手術はかないませんでした。
バルサビアの現在は?その後は完治?手術で生存?
ちなみにバルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんと同じ病状を持つインドのアルピット・ゴヒル(Arpit Gohil)さんは18才の誕生日を迎えることができ、医学界において奇跡だと言われていました。
現在も生存していて農場の仕事では何の問題もなく土地を耕したりトラクターを運転したり、自転車に乗っています。
では、バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんの現在はどうなっているのかというと、これまでかなりの期間を入院して過ごしてきたものの元気に過ごしています。
2020年の初めには、血中酸素濃度の急激な低下により2週間ほど入院したことはあったものの、命に別状はなかったようです。
ただ酸素飽和度を85%以上に保つため、体を動かすときに酸素濃縮器を使わなければなりません。
医師に暖かい土地で暮らした方が良いと勧められたこともあって、バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんと母親のダリさんはロシアに戻らずにアメリカのフロリダに移住。
2021年8月時点ではまだ手術は受けることはできていないものの、バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんはアメリカの小学校を卒業しています。
大きく変わった点といえば、シングルマザーだった母親のダリさんがアメリカで再婚をしたこと。
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)さんは一人娘でしたが現在は、弟のアーヴィン(Ervin)さんも誕生。
母親のインスタグラムを見てみると、第3子も授かっているようにも見えます。
ちなみに、カントレル五徴症に関しては2015年に日本の静岡県立こども病院が世界で初めて手術に成功したことが報じられています。
「カントレル症候群」をはじめ複数の心臓疾患を抱えるマレーシアのリー・ウェン・ウィーさん(当時14歳)の手術に成功した。
リーさんはカントレル五徴症のほかにも、大動脈と肺動脈が両方とも右心室に直接つながっており、酸素不足で全身性チアノーゼなどを伴い手術は17時間に及びます。
リーさんはその後、順調に回復しており、記者会見でも「学校に行って、手術前はできなかった運動がしたい」と話しています。
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)のinstagram
@virsaviya_art_heart
バルサビア(ヴィルサヴィヤ)母・ダリのinstagram
@legendari_love
まとめ:カントレル五徴症のバルサビアの現在は?その後は完治?手術で生存?
カントレル五徴症が発症してしまう原因は明らかになっていないものの、妊娠中に葉酸というビタミン不足によって先天性の奇形リスクが高まると言われています。
特に受精してから間もない時期、活発に細胞分裂するタイミングで十分な葉酸を胎児が補給できないと、神経管閉鎖障害や無脳症を引き起こすリスクが高まると厚生労働省も発表しています。
葉酸とサプリメント ‐神経管閉鎖障害のリスク低減に対する効果
葉酸不足によって必ずしも先天性異常が起きるわけではありませんが、少なくとも妊娠・妊活を考えている方は葉酸だけは意識して補っておいたが良さそうですね。
葉酸は鶏や牛、豚のレバーに多く含まれていて、貧血予防になる鉄分も多く含まれていますが、妊娠中はできるだけ過剰摂取を避けたほうが良いとされるビタミンAも豊富に含まれています。
葉酸を補うならサプリメントを使うのがおすすめでDHCサプリなどでも良いですが、体への吸収率が高くなるように加工されたサプリメントを飲むのがおススメです。
産婦人科医も推奨する「ベルタ葉酸サプリ」は葉酸のほかに鉄分やカルシウム、ビタミンなどの妊娠時に不足しがちな栄養素も含まれていると安心です。
葉酸400μgを摂れるベルタ葉酸サプリなら